2011年1月3日月曜日

デザイントレンド in U.S.A.

建物やインテリアのデザインはプロジェクトが行われる国や街に見合う物になるのは確かだが、そのデザインオフィスがある場所、そしてそこで働いている地元のデザイナーによって趣向が違うのも確かだと思う。

日本の総面積の約25倍もあるアメリカでは、土地により人種、気候、歴史が大変異なる。
この20年間でシカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルスと移り住んでデザインをして来たが、行く先々で色々と経験が出来た。

シカゴ (イメージリンク)
ニューヨークは歴史的に横に広がる建築だったのに対し、シカゴは上に伸びる建築。保守的な白人社会の町だったが、ここ7-8年の間に奇抜であったり趣向を凝らした建造物やアトラクションが増え、観光客がとても増えていると思う。そんな中でも、ミース・ファン・デル・ローエのスチールとガラスで作られたビル等(イメージ)が象徴する様に、ミッドセンチュリーのデザイン(特に家具)に対する想い入れが深いと思った。アートと共存している町。アメリカの主要都市の中で、一番町のつくりが綺麗だと思う。

サンフランシスコ(イメージリンク)
カリフォルニアにありながらも、ニューヨークを追いかけている気がした。その中にカジュアルさも組み込んでいる。ヒッピーの発祥の地と言われたり、ゴールデンゲートブリッジを望む素晴らしい自然の景観に囲まれたこの町の住人は、古い物や環境に対する想い入れが深いと思う。
景色は最高だが、ダウンタウンの路上は汚い・・・気にしない風習なのだろうか。

ロサンゼルス(イメージリンク)
同じカリフォルニアにありながらもサンフランシスコとは全く違う。日本列島がスッポリ入ってしまう程カリフォルニア州は大きいのだから、無理もない。ハリウッドやビバリーヒルズが象徴する様に、マテリアリスティックなイメージが付きまとう。ギラギラした大げさなデザインも無い事はないが、最近の趣向は大変カジュアルだと思う。内装などは、お金をかけず ”そのまま” という感じが好まれている。今はハリウッドも落ち目で、正直なところそれ程目ぼしい物はない。実際は結構田舎。最近ダウンタウンに現れたLAライブ (イメージリンク)というエリアは、ハリボテの様なビルの群れで、”頑張っている感”が出ていて空しさすら覚える。この中に建つ高層ビルのリッツカールトンも、”高級感に欠ける” と評判が悪いと聞いた。ただ、元々映画の都なのでステージセット的な感覚で見れば納得も出来る。

カリフォルニア州をもう少し南下するとサンディエゴ(イメージリンク)がある。ここ5年程で近代的な高層ホテルやコンドミニアムが次々と建設された。サンフランシスコやLAとはまた違う。これら最近の建造物の特徴は、皆バルコニーが大きく飛び出した、ブロックを重ねて作った様なデザイン(イメージ

色々な土地で地元のデザイナーと一緒にデザインを体験すると、自分が見えてくるのでとても勉強になる。

Hiroki

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