2011年2月27日日曜日

公園にて

今日、近所の閑静な住宅街を車で通った時に、それ程大きくは無いが綺麗な公園が目に入った。

どうやって遊ぶのかぱっと見では分からなかったが、色鮮やかで見るからに楽しそう。



地面は他の多くの公園と同じくゴム製で、上で飛び跳ねるととても弾力性がある。
陸上競技場の地面の下に、マットレスを入れた様な感じを思い浮かべて貰えれば近いと思う。

その地面から生えている(毒?)キノコ。試しに乗ってみたが、わざと少しグラグラして面白い。マテリアルは地面と同じ。



うんてい、の発展バージョン。赤い円は掴むと回るのだが、わざと傾けてデザインされている為最初の円を掴むと体ごと回って次の円が掴みやすい位置まで行ける様になっている。



90度に曲げられた4つの太いパイプが、スプリングで繋がれている。1つの上に載って歩くと他の3つが上下に揺さぶられて面白い。



シーソー。ただし、昔のものと違って中心にバネが入っている。足を地面との間に挟まない様に、一番下までは行かない。見た目も格好良い。


色が綺麗で、デザインやアイデアも面白い。安全性も考慮されている。
機能性とデザインが融合された良い例だ。

自分が子供の頃は、こんな物はデパートの屋上や遊園地に行っても無かった気がする・・・。

Hiroki

2011年2月25日金曜日

ヘルスケア

保守的な白人社会のシカゴで、もう一度挑戦してみたいという思いからアプローチをして来た。
今年に入ってから米系法律事務所(65,000SF=6040 m2)のプロジェクトを進めてきたが、昨日新たにNursing Home (老人ホーム)5箇所の改装(40,000 ~ 70,000SF = 3720m2~6500 m2)の契約を頂いた。

老人ホームなどはヘルスケアという部類のプロジェクトに入り、マテリアル、色、その他補助器具などの専門的な知識が要求される。その為今回は、ヘルスケアを得意とするシカゴのMaregatti Interiors (LINK)に協力を依頼した。インテリア部のディレクターは僕やピーターと同様に以前シカゴのSOMで働いていた女性。

5箇所のデザインを統一させる為、仕上げのスタンダードを決める。例えばスターバックスはどこに行っても同じ色使い、マテリアル、デザインというのと同じ事。その後、それぞれの場所に合う様に調整を加える。

現在の物はとても暗く病院の様な雰囲気なので気分的にも良くない。改装後は、清潔感のある明るいスペースにし、毎日の生活が楽しくなる様な物になる予定。

高齢化社会の波を受け、数年前からヘルスケア関連の仕事はどんどん増えている。病院だけではなく、高齢者が一人でも安心して住める施設やコミュニティーのプロジェクトも更に増えるだろう。

デザイナーだから格好の良い物を作るという単純な事ではなく、色々な人々の日常生活に潤いを与えたり、その町や社会に貢献出来るという事がこの仕事をしている一番の醍醐味。

Hiroki

2011年2月22日火曜日

自然と建築

題名ほど深い事をここで書き出す訳ではないが、会社のポートフォリオを見ていたら数年前に北海道の帯広でのプロジェクト用にデザインした建物が目に付いたので載せてみた。

大規模な店舗、スポーツ施設、そして温泉施設を整えたビルのコンセプトデザインが要求された。自然が豊かで遠くに日高山脈を望むこの土地に、決して主張し過ぎず、眺めを遮ることなく、地域に貢献出来る建造物をコンセプトとして進めこのデザインとなった。

冬は雪に埋もれ周りと同化し、いつも開放されている屋上は子供たちがスキーやそりで遊べる公園に。

春になり雪が解けると隠れていた芝生が顔を出し始め、緩やかな坂で成された緑の憩いの場になる。

駐車場の部分は仕方ないとしても(地下や立体にしない限り)、ビルの面積分を丘にし還元する。

端に見える長い棒は、今は数少なくなった昔ながらの銭湯の煙突。モダンなデザインの中に、ノスタルジック感を混ぜる事により自然も、歴史も受け継いで行く建物を作ってみた。



ガラスやスティールやコンクリートの建物は、場所によっては似合っているがどこに行ってもそのまま持って来て建てれば良いと言う物ではないと思う。とかく人間の大きさを無視した超高層ビルが多い中、この様な物も悪くはないだろう。

Hiroki

2011年2月18日金曜日

The School of the Art Institute of Chicago

1997年に僕が卒業した大学、The School of the Art Institute of Chicago 、の卒業生用のウェブサイトがある事に今日気付いた。

Art Institute of Chicago とは、アメリカ3大美術館の一つ、シカゴ美術館の事。昔はこの美術館は学校の生徒用のギャラリーだったが、それが時を経て今の美術館になった。



このリンクから、卒業生達のウェブサイトが見れる。

名前の後ろに書かれている数字は卒業した年。
BFAはBachelor of Fine Art (大卒)
MFAはMaster of Fine Art (大学院卒)
Fine Artとは、この学校では主にペインティングやスカラプチャーなどを指す。

僕はBIA - Bachelor of Interior Architecture
BIAを持っている人は会社に就職している人が殆どなので、個人のウェブサイトを
持っている人は少ないと思う。

BFAやMFAは常にアメリカ国内の学校で上位3位に入るだけあって、どの人の作品もレベルが高い。普通の大学の建築学部ではなく、自由な発想を重んじるこの学校で勉強出来て本当に良かったと思う。

アメリカでアートを勉強したい人にはお勧め。

Hiroki


2011年2月15日火曜日

眼科にて

今日、目蓋の裏に出来た出来物を見て貰いに眼科に行った。
昔から視力が両目共に2.0と良好だったため、眼科に行ったのは23年振り。

そこで目にしたこの機械。
一目惚れしてしまった。



映画か何かで以前見た事があったが、実物は初めて。正直何のためにどの様に使用されるのかすら知らないが、物凄いメカニズムとデザインに感動してついつい写真を撮ってしまった。


目蓋に麻酔をして、おかしな形の機械で目蓋を裏返しにされ出来物を取って貰った。
先生が治療している際、自分では見れないので手に持っていた携帯で物凄く写真を撮りたかったが、後で見て気分が悪くなる気がしてやめておいた。

治療後、先生が書いてくれた処方箋を持ち近くの薬局へ薬を買いに行った。店員が処方箋を確認しながら出してくれたのは、小指程のチューブに入った軟膏。

小声で彼が言った。

”これ、保険が効いた後の値段で$120(約1万円)もするけど・・・本当に買う?”

はぁ? $120???  これが????



しかし、これを塗らなかったが為に目が化膿したりしたらそれこそ大変と思い、関係の無い店員に少し怒りながら代金を渡し、すぐに病院に電話して、

”さっき書いてもらった薬、$120もするって言われたんですけど・・・本当ですか? 店員に騙されてません?”

と尋ねると、

”その薬、ちょっと高いのよねー。でも効くわよー” と受付の金髪の女性が電話越しに話してくれた。

治療後に先生が既に一回目蓋に塗ってくれていたのだが、確かにとても効く。

これを書いている今、もう既に目が元の状態に戻って、違和感すらない。

確かに効いた・・・。

買う必要なかった・・・。

Hiroki

とりかご

日曜日に照明の設置のためスパイステーブルへ行って来た。オーナーが東南アジアで購入して持ち帰ってきた鳥篭を照明として使う。他でも見た事がある方法だが、このレストランでは得にマッチすると思い、この方法で行くことにした。

竹で出来た籠を濃い茶色でオーナーがペイントした。



まずは2個だけ電球を入れて明るさを確認しているところ。他にもトラックライトが天井に設置されているため、それぞれの明るさをディマー(調光器)で調節し雰囲気を作り出す。

重々しいレンガの壁と、軽く繊細な鳥篭とのコントラストが気に入った。


オープンまでにかなりの時間がかかっているが、アメリカでは最後のインスペクションを(検査)を通すのが一苦労。特に今回はビルの構造自体をいじったのでなおさら。
更に、ロサンゼルス市は次々に新しい条例を出し、それぞれの分野の検査官が来る度に
”あ、これに関して新しいルールが出てるから直しなさい。”
の繰り返し。

我々の図面は、パーミット(工事許可)を取る為に一度市のプランチェッカーにお金を払ってみて貰い、全て建築基準法に沿うまで直しをさせられる。そのプランチェッカーでさえこれらの新しい条例に精通しておらず、図面チェックの時点で指摘すらなかった。プランチェッカーとインスペクター(検査官)は違う人のため、文句を言っても始まらない。

合理的なアメリカには、不合理な物が結構存在する。

Hiroki

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