2012年9月16日日曜日

Fluorescent Lighting Installation - 蛍光灯設置

8週間待ちで最後の器具がやっと入り、今後LA近郊で展開が予定されているファーストフードのカレー屋さん、Supper Curryがほぼ完成。9月26日のグランドオープニングに向けて、最後のタッチアップをしている。

日差しの強いカリフォルニアでは、ガラスの中にフィルムの入ったLow E Glass と言う、黒っぽいガラスがよく用いられている。このガラスは、夜は中が明るいので外からでも店内が見えるが、日の角度によって、昼間に全く店内が見えなくなる事がよくある。

今回のこのプロジェクトでは、天上と床に暗い色を使用し、さらに外から見た際にバックグラウンドとなり得る白い壁も無い為、暗いガラスを通すと中が見えにくい時間帯がある。そこで、店内をもっと明るくする為に照明器具を増やす事にした。

一番簡単で、コストも安く設置も楽な物は、2X4 (ツー・バイ・フォー)と呼ばれる、2フィートx 4フィートの蛍光灯を天井のグリッドの上に乗せる方法だか、これはレストランでは格好悪いので出来る限り避けたかった。下の写真が2X4。


トラックライトは悪くは無いが、部分的に照明があたる為、今回求めている様な店内全体を明るくしてくれる効果は期待できない。



丸い蛍光灯をランダムに天井に取り付ける事も考えたが、これも光が弱い上に半透明のアクリルのカバーにより、光が分散されすぎてしまう。



コスト、設置方法、デザインを色々考えた後、今回はこの4フィート(約1m 20cm) の裸の蛍光灯を使用する方法でクライアントから承認を得た。


日本人業者で唯一信頼しているAKPRO CONSTRUCTIONオーナーの若松さんと、日曜日の午後3時から取り付け開始。

この店のビジネスコンセプトは、アメリカ人向けのカレーのファーストフード。 で、ロゴはアメリカ人の大好きな ”忍者”。そこで、デザイン的に思い描いていたのは、蛍光灯の線を立体的に使って、漫画によく出て来る刀を振った時の線を表現すること。

蛍光灯は、Day Light 呼ばれる、晴天の正午の日光の明るさと似ている明るさの物を選択。蛍光灯には色々な明るさがあり、3000K(ケルビン)などの数字の小さい物ほど暖色になる。Day Lightは、5,000-6,500K(ケルビン)程有り、とても白い光。

使用する際の注意点は、淡い色などは白い光にやられて真っ白になってしまう為、はっきりとした色合いの多い空間での使用がお勧め。

また、壁のペイントにオイルが多く含まれているセミ・グロスやハイ・グロスなどを使用した場合は、光の反射がきついので壁にホットスポット(光が集中して当たっている場所)が出来易く、店内が安っぽく見えてしまうので、壁から光源を遠ざける方が良い。


 一本一本の蛍光灯をフレックスと呼ばれるワイアー入りの金属のチューブで繋いでから鎖を付け、天井のグリッドから吊り下げる。角度や高さなどを二人で確認しながら、一つ一つ取り付けて行った。



正直なところ、天井がうるさくなりすぎるので扇風機をはずしたかったが、既存の物だったので今回はノータッチ。



全部の設置に6時間半も掛かってしまったが、店内は見違えるほど明るくなった。居抜きの場所の改装だった為色々と制限はあったが、取り合えずこの第1号店で諸々試す事が出来たので、次の店は一歩進んだ物になる事を期待している。

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