2016年8月21日日曜日

COMME PARIS - カヌレちゃん

COMME PARISデザインの為の第2話目は、小学生の女の子の話。




第2話
カヌレちゃん


「昨日、学校どうだった?新しいお友達出来た?先生優しそうだったじゃない。校舎もきれいだし、やっぱり引っ越してきて良かったと思わない?いいわよねー、ここ。そう思わない?じゃあ、お母さん先に出るから、鍵ちゃんと掛けてってね。この前電気つけっぱなしだったわよ。来年は中学生だし、もっとちゃんとしてね。」

・・・なんでこの人は毎朝自分が言いたいことばかり、ノンストップで私に投げつけるんだろう?

バタン、と玄関のドアが閉まると、家中の空気が止まった気がした。オレンジジュースって、灰色だったっけ?洗濯機の音か外の雨の音か分からないけど、どこかでずっと水が流れている音がする。

テーブルって、おっきい。


新しい場所って嫌い。小さい時から聞いていた近所の踏切の音も、何でもゆがんで見せてくれた電信柱の丸い鏡も、滑り降りたら鉄の匂いが手についちゃう公園の階段の手すりも無い。それに、知らない子たちの前で、私はどんな子になればいいの?誰になればいいの?


外に出て玄関のドアのカギをかけた時には、雨の音は小さくなっていた。

「いいや、傘。」

別に濡れても濡れなくてもどっちでもいい。バス通りまで来ると、車のタイヤに踏みつけられた水たまりから泥水が飛んで来て、お父さんが最後に買ってくれた赤い靴を汚した。

曲がり慣れない角を曲がると、ちょっと先にある学校の時計が7時45分を指していた。あと15分でチャイムが鳴る。田園調布って言うから、もっと田んぼだらけかと思ってたら、水たまりに映るのは建物ばかり。

急に吹いて来た風に押される様に目の前のお店のひさしの下に入ると、足元の大きな水溜りに木のドアが映った。そっと顔を上げてみると、白い壁と、ガラスの入った木のドア。ひさしの端っこから落ちて来た透明な雨粒がおでこにあたってから頬を伝った。

「昨日もあったっけ、このお店?」

そっとガラスの中を覗いてみると、うすい白いカーテンの向こうで、お姉さんが一人何かを型に流し込んでいる。目の前の台の上には、色々なお菓子が沢山。丸いのや、貝の形をしているのや。




ふっと目を戻すと、さっきのお姉さんがいない。

「ねぇ、そんな所にいないでさ、中入ったら?」

ドキッとして声の方を向くと、半分だけ開いた木のドアをおさながら、あのお姉さんがこっちを見ている。

「来ないなら閉めちゃうよ。」

「でも、学校行かないと・・・」

「3、2、」

「え、でも!」

「い~ち~!」

バタン。


大きな木のテーブルにちょっと古っぽい木の床。窓際の白い螺旋階段と、濃いピンク色の天井。そして、外から見ていた時には気が付かなかった、お店中に広がる甘い香りが、まるで優しい霧の様に全てを包み込んでいる。

「こんなに・・・朝早くからおかし作ってるの?」

「そういう時もあるよ。」

「ふーん」

「昨日も前通ったよね。下向きながら。」

窓際の螺旋階段に座りながら、お姉さんはちょっと笑った。

「見てたの?」

「見てたよ。」

「そっか・・・」

「そうだよ。」

水で出来た靴の跡が、茶色い床の色をゆっくりと濃くして行く。

「ねー、お菓子好き?」

奥に見える出窓の前のテーブルの方に歩きながら、お姉さんが聞いた。

「・・・うん。」

「手出して。はい。」

ギュッと握っていた左手を緩めて広げると、お姉さんはその上にそっと茶色いお菓子を乗せてくれた。上から見ると花みたい。横から見ると、社会の教科書に出て来たヨーロッパの教会の柱みたい。

「なんて言うの、これ?」

「カヌレ」

「カヌル?」

「レ」

「カレル?」

自分の口に人差し指をあてながら、お姉さんが言った。

「いい、よく聞いて、カ・ヌ・レ。」

「聞いたことない。」

「そうみたいね。」

「食べれるの、これ?」

「毒入ってそう?」

「かたそう。」

「誰かさんみたいね。」

何言ってるんだろう、この人。

外側が茶色く焦げた聞いた事のないそのお菓子は、小さいくせにちょと重くて、堅そうで、てっぺんがお皿みたいにへこんでいる。

「食べてみなよ。」

恐る恐るゆっくりと、てっぺんから半分だけ口に入れて思いっきり力を入れて噛んでみると、あんなに堅そうに見えたのに、外側がカリッと割れた後フワッと柔らかい感触がして、甘いクリームの味が口の中で弾けてほっぺたを内側からくすぐった。

「どう?」

「あまい。」

「おいしいの、おいしくないの?」

「おいしい・・・」

「中身も堅かった?」

「やわらかかった。」

「誰かさんみたい。」

さっきも同じ事言ってた、この人。

「誰かさんって、誰?」

「堅い殻で一生懸命中身を守ろうとしている人みんな。」

「わたしも?」

「多分、あなたも、私も。」

なんとなくお姉さんが言っている事が分かった気がしたら、両目から小さな水滴が流れて、二つの濃い茶色い点を床に作った。

「わたしの中身って・・・なに?」

「なんだろうね。でも、本当は自分で分かってるんじゃない?ちなみに、そのカヌレの中身はお砂糖に入れた牛と鶏だよ。」

「お砂糖に入れた牛と鶏!!??」





びっくりして目を丸くしながら聞いた。

「フフッ。お砂糖を混ぜた牛乳と卵って事。」

二人で声を出して笑ったら、お店中の甘い香りが体の周りに集まって来て、履いていた濡れた赤い靴がほんの少しだけ軽くなった気がした。

「さ、学校行っといで!カヌレちゃん。」

「うん。行ってくる。」

残りの半分を口に入れ、両手で大きな木のドアをゆっくり押して外に出ると、学校の時計が見えた。

“7時45分”

「あれ・・・? ま、いいか。」




夜、晩御飯を食べた後、玄関で大切な赤い靴の汚れを綺麗にふいていると、エプロンで濡れた手を拭きながらお母さんが静かに言った。

「さ、もう遅いから寝なさい。」

夜のお母さんは、朝と違っていつも少し疲れた様に見える。

「うん。おやすみ。」

リビングの隣にある自分の部屋へ行き、全部閉めてしまうとちょっと寂しくなるから、いつもの様にドアを少しだけ開けたままベッドに入った。隙間から入って来たキッチンの細い灯りがカーペットを這って、本棚を登り、一番上の写真立てを照らしている。

「おやすみ、お父さん。」

今朝お菓子屋さんで貰った、覚えたてのお菓子の事を思い出しながらウトウトしかけた時、静かな家の中に小さな水の音が二つした。

ポタッ、ポタッ。


「お母さんも、カヌレちゃんだ・・・」

2016年8月18日木曜日

COMME PARIS - 白猫とストッキング

町の中に、お店を一つ作ったとする。そこを訪れるお客さんには、一人一人違う生い立ちや人生があって、皆それぞれのストーリーがある。舞台の上で行われている演劇の様に。なので、インテリアデザインと言う物は、人々の”人生”という劇のステージセットを作っている、と思っている。

小さな焼き菓子屋さん、COMME PARIS。ある町の中に、皆がちょっと立ち寄ってみたくなる小さなステージ。

どこかからコピーして来た様な、綺麗で、格好良い物をデザインするだけであればそれ程簡単な事は無い。でも、それはデザインではない。もっと、感情に訴え掛けてくる様な物を作りたい。だからまず、文章で書いてみた。昔から文章を書くのは好きだった。文章も、絵も、写真も、目に見えない物を表現する為のツールの一つだと思っているので、どれも違いは無い。


第一話

”白猫とストッキング

「ちゃんと寝たはずなのに、まだ眠い・・・でも仕事行かなきゃ・・・」
いったい、何回の朝をこの思いと共に迎えなければならないのさ?
仕事はそれ程嫌いじゃないけど、特に好きでもない。
無ければ困るけど、今は見たくない物は、

1: あと5分程で鳴り出す、ちょと遠くにある2個目の目覚まし時計
2: カーテンの縁から許可なく勝手に入って来る白い朝日
3: 親指の所だけ伝線していて、まだ履けるかどうか悩ます肌色のストッキング
そして最後は、
何だかんだ言いながらも、結局ちゃんと時間通りに家を出て駅に向かっている自分。

まだそんなに日は高くないけれど、もう暑いな。日焼けしない様にと羽織った薄手の白いカーディガンの襟元を触りながら、いつもの道を出来るだけ日陰の中を歩く。白いノラ猫が塀の上であくびなんかしてるし。呑気でいいわね。

横を走り過ぎる車と車の間から、道の反対側にある大きなガラス窓が見えて、その中に、縁取りされた絵の様に白い螺旋階段が見えた。

「あれってお洒落っぽいけど、家具とか運び入れる時、絶対大変そう。」

そんな事より、昨日自分で切り過ぎた前髪と、結局履いて来た例のストッキングの伝線が伸びていないかの方が、よっぽど気になった。


夜、気が付けば無難に仕事を終えて家に向かっている毎日。こっちから連絡しなければ何も言って来ない彼氏は、付き合い始めの頃とは違って楽にすら思える。サラダを買う為に近所のコンビニを目指して歩いていると、街灯の灯りに照らされた塀の上に一匹の白い猫。

「朝の猫かな?」

なんとなく追いかける様に歩いていると、大きなガラス窓の向こうにアップライトで照らされた、朝見た白い螺旋階段が見えた。その奥には、木のテーブルとキッチン用品らしき物が並べられた棚。

「お店?誰かの家?」

窓に近寄って中を覗いてみると、半分電気の消えた室内には人気がない。茶色い丸いテーブルの上に置かれた幾つかのガラスのトレー達は殆ど空っぽで、ニコちゃんマーク付きの透明なビニール袋に入った8つのお菓子だけがぽつんと見える。



お菓子を売っているなら、誰かの家ではないらしい。

「ふーん。お菓子屋さんなんだ。」

取り敢えず、もう閉まっているっぽいし、特に甘い物は今はいらない、と思い歩き出そうとした時、その店の外の灯りが消えた。外が暗くなったので、窓の向こうの店内が今までより明るく見える。

「マッチ売りの少女って年でもキャラでもないし。」

よく物語に出てくる、窓の中の温かみのある笑顔達、みたいな物に無理やり魅力を感じない様にしている自分に気づきながら、余計目立って見える残された1袋のお菓子を眺めた。ニコちゃんマークが、少し物悲しく見える。

「うーん・・・別にどうでもいいはずなんですけど。」

なぜか放っておけない気がして、アンティーク調の入口のドアノブを引いてみた。閉まっていてくれる事をちょっと期待しながら。

「開いちゃうのね・・・」

重そうに見えたそのドアは以外にもスーッと開いて、足元に伸びた光の線がみるみるうちに太くなる。と同時に、優しい甘い風が中から流れ出て、着ていた薄手の白いカーディガンの裾をフワッと揺らした後、暗い夜道にスッと消えた。

お店の奥から水の流れる音が聞こえる。右足を店内の木の床の上にそっと置いて、左足で半分開いたドアを閉じない様に抑え、恐る恐る、

「こ~んばんわ~・・・」

水の音が止まって、結わいていた髪のゴムをはずしながら、一人の女性が壁の後ろから出て来た。私よりちょっとだけ年上かな。

「あら、いらっしゃい。でも今日はもう閉店でー。」

「お菓子屋さん・・・ですよね?」

「うん。でも、もうみんな冷蔵庫にしまっちゃったんですよー。」

そう言いながらその女性は、薄暗くなった店の奥にある大きな四角い木のテーブルの上に置かれていた、銀色のボールを棚の中に閉まった。

「あの袋のお菓子は?」

一つだけ残されていたお菓子の袋を指さしながら尋ねると、彼女はこっちも見ずに言った。

「あー、あれね。あなたの為にとっておいたのよー。」

・・・はい?私の為に?って何?
ドアを抑えていた左足に力を入れ、後ずさりする様に右足を軽く引きながら聞き返した。

「私の為って・・・?」

「あ、ごめん。怖かった? あなたの為と言うよりは、あの子達を見つける事が出来た人の為、ね。」

こっちに顔だけを向けて、その女性は軽く微笑んだ。

「見つける事が出来た人って?」

「本当に今お菓子が食べたい人ってね、最後に一つだけ残った子達を買わないの。残り物だから、おいしくないかも、って思うみたい。作られた日は他の子達と同じなのにね。」

「へ~。」
で?

「ねー、あなた今、本当はそんなに甘い物欲しくないでしょ? 一袋だけじゃ、お土産として買うとも考えにくいし。」

バレてる・・・

パタン、という音と共に、静かに入口のドアが閉まった。いつの間に両足とも入っていたのだろう。

「そうそう、一秒前ってもう過去だって知ってた?で、一秒先って未来なの。なんかすごくない?」

すごくはないけど、まぁ、言ってる通りね。でも、何を急に?

「だから、明日なんてずーっと未来の事なのに、皆もう大体予想して生きてるの。変じゃない?」

まぁ、そんなに毎日色々違ってたら大変だから、それでいいじゃない。

「このお菓子たちは特別あなたに何も出来ないけど、あなたに見つけて貰えてうれしそう。今日は、あなたの時間を私達にちょっとだけ分けてくれて、ありがとう。」

変な人。何が言いたいのか良く分からないけど、なんか、不思議な気分。

彼女は、そのお菓子の袋を私の手に乗せて、

はい, 食べてあげて。とっても甘いよ。」

最初から私が買う事が決まっていたかの様にお金を払い、また暗い外に出た。10歩ほど歩いてから振り返ると、店内の電気は螺旋階段のアップライト以外は全て消えていて、まるでもう何時間も前から閉まっていたみたい。下からのライトで陰になっているけど、よく見ると、階段の上に白いまるい物。


「あれ、さっきの白い猫???なんで?」

ずっと物音一つしていなかったかの様に、その猫は眠っている。窓に近付く為にお店の前の階段を一段昇ろうとして、地面に目をやった時に気が付いた。

「ストッキング・・・伝線してる。」

まるで、猫に引っ掻かれたみたいに。お店の中では狐につままれたみたいな会話。
自分でも良く分からなくなってきたので、取り敢えずサラダの事も忘れて、左足に伸びる濃い肌色の線を気にしながら目の前の道を渡った。

「でも、まぁねー。言われた事をやるためだけに、自分の時間をいっぱい使って、毎日が繰り返されてるなー。あ、でも、今晩はちょっと違ったかな。なんだったんだろう、あのお店。」

なんとなく、明日の朝にはもうお店ごと消えてしまっている様な気がして振り返ってみると、信号待ちで止まっている大きなトラックの陰になって見えなかった。

「見えなくてよかった。やっぱり不思議なままとっておこう。ちょっと不思議なお菓子屋さん。」

普段は行儀悪いから絶対にしないけど、歩きながら手に持っていたお菓子の袋をガサガサと開け、富士山のてっぺんみたいなお菓子を一つつまみ出し、ポイッと口に放り込んで噛んでみた。

「ん~!おいし~これ!」

優しい甘い風が口の中からフワッと溢れ出て、切ったばかりの前髪を揺らした後、暗い夜道にスーッと消えた。
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2015年8月6日木曜日

東京オリンピックのロゴとか、デザインとか、デザイナーとか

言わずと知れた、今騒がれている東京オリンピックのロゴの話。

日本の佐野研二郎というデザイナーがデザインしたロゴが、ベルギーのオリビエ・トビというデザイナーがリエージュ劇場という劇場の為にデザインした物と酷似しているとし、今日IOCと日本オリンピック協会に使用差し止めを求めて、ベルギーの裁判所にて裁判を起こす意向を示した、ということらしい。

佐野研二郎という人も、オリビエ・トビという人も、リエージュ劇場という名前も知らない。

まず普通の事を書けば、

幾何学的な形を組み合わせ、ソリッド(埋まっている部分)とボイッド(空の部分)を組み合わせて作られたロゴは腐るほどある。シンプルな形を組み合わせて一つの物を作るスタイルは、日本では昔からよく取り入れられていた形の作り方だし、世界中で見ても特に珍しい技法じゃない。
デザインを勉強した事がある人なら分かると思うけど、この形にたどり着くの、そんなに稀な事ではないはず。それにこの”Z"と読める形状の左上と右下の特長ある部分は、誰でもどこかで見た事がある気がする。

人は、見た事の無い物は想像できない。そう信じている。新しい物を生み出す時は、今まで見た事のある物を頭の中で組み立てたり、組み替えたりする作業を脳が自然に行う。

例えば佐野さんが今回のロゴをデザインしている時に、トビさんのロゴをネットか何かで見て、
”お、これいいじゃん!” と思ったとする。

特に問題はないでしょ。

例えば佐野さんが、自分では覚えていないけれど、昔何かでトビさんのロゴを見た事があったとして、それが今回のオリンピックのロゴを作成中に無意識のうちにひょっこり顔をのぞかせたとする。

特に問題はないでしょ。

ロゴをデザインする人は他の人が作ったロゴを、
料理を作る人は他の人が作った料理を、
曲を書く人は他の人が作った曲を、

普段から気にしているし。

特に今回のロゴは、それ程ユニークな物でもなければ、トレードマークでもない。
さらにトビさんは東京オリンピックのロゴのデザインコンペに参加すらしていない。
もういいんじゃん・・・?



さてとっ...ここからは僕の個人的な思いや考え方。

デザイン とか デザイナー って、何?

もう20年程前の事だけど、シカゴ美術館を所有する大学に通っていた。学生は学生証を見せると無料で美術館に入れる。なので、アメリカ3大美術館の一つでもあるこの美術館を、皆ただの裏の校舎へ行く通り道としてよく利用していた。歩いているとたまに目にする意味不明な絵。
タイトルは ”untitled (無題)" 。 

なんなんだよ、一体!?

いつも悩んだ。”なぜこんな物が美術館に飾られているのか?” どう解釈すれば良いのか分からない。線がきれい?色使いが素晴らしい?その程度の事ではここには飾られない。この絵を見ている人たちの殆どは、なんだか分かっていないはず。

作品を見ているだけでは分かるはずがない。なぜならそれは、その作者が生まれてからこの絵を描くまでに見た物、経験した事、そしてそれに対して作者が感じた感情によって作りだされているのだから。

晴れていたのか、雨だったのか、子供の頃に親から虐待を受け、怯えながら育ったのか、宝物の様に家族皆の笑顔に包まれて大切に育てられたのか、ビルに囲まれて冷たい風を感じながら、なびくコートをかじかむ手で掴んで生きて来たのか、野原の陽だまりの中にそっと建ち、いつもパンを焼く煙が煙突から立つ赤いレンガの一軒屋で育ったのか、戦争に巻き込まれて愛する人が自分の腕の中でゆっくりと息絶えるのを見なければならなかったのか、戦争に行って人を銃で撃ち殺し、流れ出る血を足で踏みにじって来たのか・・・

その人の生い立ちと、その時代の政治や社会的背景から影響を受け、この作者が題名も付けずにその年、その日、その時間に表現した物が、それだから。この違う時代に、ただ見ているだけでは理解できなくて当然。

そして、そういう物を、"ART" と呼ぶのだと思う。
こう考える様にすると、自分を納得させる事が出来た。それに気づくまでに何年もかかったけど。

皆その場で今思った事を表現する。だから、人は皆、アーティスト。

思わず彼氏に言い放った悪口も、彼女に送ったスマホからのメッセージも、”ありがとう” と言った一言も、”あ~ぁ..."と出て来たため息も、全てが作品。

デザインも同じだと思っている。そのデザイナーの生まれてからの歴史が必ず作品に反映されているし、されるべきだと思う。よく目にするコピー(copy)&ペースト(paste)のグラフィックや空間は、自分ではなくても出来る。それは、デザインではない。デザインと呼ばれたいだけの、ただの”作業”に過ぎない。


上の話に戻ると、佐野さんがトビさんの作ったロゴを見た事もなく、たまたま似ている物が出来たと言うのならば、二人は違う国に生まれながら何か似通った経験や生い立ちがあり、似た感性の持ち主になった、と思えば良い。

そして何より、その二人が作りだした物が劇場のロゴに採用されたり、オリンピックのロゴに採用されたという事は、自分の歴史や存在を認めてくれる人がいる、という事なのだから、言い争っている場合じゃない。今すぐ飲み屋に行って二人で乾杯するべきだ。


デザインとかデザイナーってさ、そういう物だよ、きっと。


トビさんのデザインの他に、もう一つ、スペインのヘイ・スタジオというデザイン事務所が作ったロゴも似ているという話まで持ちあがった。そのスペインの会社が何と言ったか。以下、7月30日付け、朝日新聞のウェブ版から抜粋

 ”同スタジオの担当者は朝日新聞の取材に「偶然の一致ではないか」としつつも、「(五輪のエンブレムという)重要な案件に、インスピレーションを与えたとしたら誇りに思う」と答えた。

これでいいじゃん。格好いいね。



最後に、今回のオリンピックのロゴが格好悪いとか、変だとか、色々な意見があるみたいだけど、佐野さん、おめでとう。

誰にも文句も言われず議論すら起こらないデザインなんて、3日で飽きられる。

何でも、少し難があるぐらいが丁度いいと思う。



2014年6月22日日曜日

中国出張 - 3: 娼婦に買われる

上海にいる間に、色々なショッピングモールを見て回った。殆どの物は、高級店が入っていようが何が入っていようが、普通の典型的なモールで、歩いていても何も感じる事は無い。つまり、店に用がある時以外は、来ても面白くもなんともない。

こんな感じ。



そんな中、歩き回る導線や他の階との関係(エスカレーターの位置や、吹き抜けからの見せ方等)に気を配ってデザインされていたのが、KERRY CENTERというモール。店に用が無くても、
モールに来て歩き回る事を楽しむ、という観点から見ると他のモールよりは遥かに優れていた。






もう一つはK11という、アートと自然をコンセプトにして作られたモール。地下にギャラリーもあり、行った時はモネ展をしていて人で溢れ返っていた。モール内は若い人でいっぱい。



内容も充実している。小さなモールで、通路が狭いという事も功を奏している。人が大勢いる様に見えるので、とても人気がある様に見える。実際人気があると思うが。そのうちこれを真似して、この大きいバージョンを作るディベロパーが出てくると思うが、よく吟味しないと大味になってしまい成功させるのは難しくなると思う。





エレベーターを降りた目の前に、日本で有名なABCクッキングスタジオを発見。
えー・・・、オーナーさんや働かれていた方々を知っているので少々コメントし辛いが、生意気な事を言わせて貰えば、デザイン的に特筆する所が無い上、色味がニュートラル過ぎて外の通路の延長の様に感じられたり、生徒なのかインストラクターなのか、中でボーっと立っている数人の人達が味気無さを増して、全くの個人的なデザインに関するその場の意見だが、ガラス張りにしている事が逆効果になってしまっている気がして少々残念だった・・・。まぁでも多分他の日は、人で埋まっているのだと思うが。





観光客向けではあるが、昔の建物を改装して作った新天地はとても良いアイデアだと思った。グレーの煉瓦はとても渋く趣があるうえ、モダンなデザインと大変良くマッチする。レストランの値段も、ローカルの人には高いかもしれないが、外国人には平均的な単価。ただ、一番奥にあるコンテンポラリーなショッピングモールが、ノスタルジックな雰囲気のエンドとしては全く機能しておらず非常に残念。






YuYuan Garden は素晴らしかった。モダンなショッピングモールは欧米のコピーなので何も目新しくないが、こういう古来の建築物はとても興味がある。出来上がった現代の物ではなく、全てのベースになっている物を知らないと、デザインする時に応用が出来ない。





ローカルの人たちの暮らし。


他の町で見た雨の日のハス。



ヘブン!





下の写真に写っている男は、今回一緒に上海に行った、ベトナム生まれの建築家T。この3日前に一緒に上海を観光し、信号待ちをしていると、二人組の20代と思われる女の子が僕に中国語で話しかけて来た。一人はあまり好みではないし、もう一人は全く好みではない。カメラを見せながら何か言っていたので、写真を撮って欲しいという事は伝わり撮ってあげた。撮り終えると今度は、僕と自分を交互に指さして何か言っているので、
" I'm sorry, but I don't speak Chinese." と言うと、なかなか分かりやすい英語で、
”北京からきました。一緒に写真? あなたはどこから来たのですか? 次はどこへ行くのですか?あそこは行きましたか?ホテルはどこですか?一緒に行きませんか?” 等など質問攻め。でも、荷物などから判断しても、夜の商売の人ではない様に見える普通の子たち。

既に信号は青だし、Tはなぜか知らん振りしてるし。ついて来られると迷惑なので、適当に話を切り上げて道を渡った。その後Tに ”ナンパされてんじゃーん” と色々とからかわれ、酒のつまみの話となった。

上海最終日、Nanjing RoadをTと一緒に歩いていると、一人の女の子が話しかけて来た。今度は、まぁ、いわゆる夜の斡旋業者だ、と自分で名乗った。まずはその子自体が並外れて好みではなかったので無視していると、Tがなぜかその子と話始めた。ずっと一緒に歩きながら、10分程話をしている。あとでからかう材料に、と写真を撮った後、完全に二人を無視して周りの建物を見ながら歩いていた。



暫くすると、

"OK. Deal! (ビジネス成立!)" とTが叫んでこっちをニンマリしながら振り向いた。

はぁ?と思い、Tを改心させるため腕を引っ張った。

”お前、やめとけって。何にしても、この子の紹介じゃ絶対だまされるって。”
 
”いや、僕は何も買っていないよ。ほら、昨日ナンパされてたじゃん。だからいけるかと
思ってさ、この子に君を売ったんだよ。”

!!!??? 

何の話をしているかと思えば・・・夜の商売を売りに来た斡旋業者に、逆に人を転売用に売りつけるとは・・・

やるなこのベトナム人。なかなかのビジネスセンス!これぞまさに逆転の発想!

・・・っと感心している場合ではない。せめてもう少し商談相手を選んでくれ。

その後、僕は二人を残し自分のホテルへ戻った。


(勿論ただの冗談の商談です。)




その夜は、シカゴ時代からの韓国人の友人と上海で会った。16-17年前、二人ともそれぞれ違う、米系の名の通った建築デザイン会社に就職したが、白人社会に上手く順応出来ず、悪く言ったら相手にされず、よく昼に連絡を取り合って一緒にランチをしながら愚痴を言い合ったり、励まし合ったりした。”もうダメかもなー” とか、”文化の違いは埋まらないなー” とか。片方が弱音を吐く時は、もう片方が尻を叩きながら。6歳年上の彼に言われた事で、今でも覚えている事は、”I know it's tough, but let's be good listeners. (お互い大変だけど、とにかく何を言われてもまずは聞く耳をもとう。)” 頭ごなしに拒絶するのは誰でもできるが、誰の得にもならない。感情的にならず、嫌でも聞いて、家に帰ってビール片手に落ち着いて自分の考えと、言われたことを比較しよう、と。その後、どちらを選ぶか、どういう風に取るかは自分達に権利がある事だから。

その後、僕は幸運にも段々と価値を見出してもらえ、色々と優遇して貰える様になり、彼を僕が働いていた会社に推薦し呼び込み、1年だけ一緒の職場で働いた。なぜ1年だけか?1年後、彼の元の上司が数百万の小切手片手に彼を呼び戻しに来た。その後彼は、昇給などを含めた自分が戻る為の条件を全て書面におこし、会社側にサインさせ、”もう一度挑戦して来る” と、堂々と元の会社へと戻って行った。僕はその後他の会社に転職したが、送別会の時、”あんた、社長陰で泣いてたよ。” と社長秘書から言われ、家に帰ってから感謝で涙が止まらなかったのを今でも覚えている。

2004年の北京オリンピック後、二人で北京でデザインオフィスを構える計画で話し合っていたが、それは実現しなかった。

今は中国人の怪しい坊さんにしか見えないが、一生の戦友。

”韓国に帰ると、皆が中国人と間違えてお土産を売りつけてくるんだよ。” と言っていた。






7日間の出張中の4日間は、上海から車で2時間半走ったとある町にプロジェクトのミーティングで行っていたが、こんな感じで今回の中国出張は終わった。

中国は、まだ今のところビジネスチャンスは沢山あるとは思ったし、今回実際に上海に行ってみて、また少し世界が狭くなった。

でも、やはりカリフォルニアに戻って来るとホッとする。


2014年6月21日土曜日

中国出張 - 2: 台湾空港のトイレに潜む魔人

現在、LA時間午前2時。完全なる時差ボケに対抗しようとせず、素直に流されてみる事にし、前回の続きを書きたいと思う。

ロサンゼルス空港で猫に乗ってから12時間後、台湾時間の午前6時20分、飛行機は台北の空港に到着。ここで乗り継いで上海へ向かう。Hello KittyにGood-bye し、メルヘンの世界から現実へと足を踏み出す。外から見ると、やはり機体には大きなキティーちゃんが。数年前に仕事でサンリオのLAオフィスを訪れた際、受付に身長160 cm程のキティーのぬいぐるみが立っていた。この子はデカいと可愛くない・・・

ラウンジで3時間程メールチェックやらFBチェックをして時間を潰し、上海行きの便の搭乗時間が迫って来たのでゲートへと向かった。歩いていると左手にトイレが。”ちょっと寄っておくか” と思いコンピューターの入ったバッグを右肩にかけ中へと進むと、まず手洗い用のシンクが2個並んでおり、その奥に小便用の便器が3個並んでいるのが見えた。あとは反対側に個室が2個あるだけの、綺麗とは言えない小さなトイレだ。

(このブログを読まれている清楚な女性の皆様へ。下のスケッチをご参照ください。)



小さなこのトイレの一番奥の便器は、30代位の帽子を被った男が使用中。一番手前の便器は、
黒いヨレヨレのスーツを着た身長165cm程の小柄な中国人らしきオジサン(推定年齢55才)が使っていて、便器とシンクのカウンターの間に、食べ物らしき物が入っているビニール袋が上に置かれた黒いキャリーバッグを立てている。あまり両側を人に挟まれて用を足すのは好きではないが、そこしかなかったので仕方なく空いている真ん中の便器を使うことにした。

用を足していると、右側にいるヨレヨレスーツのオジサンの動きが少々気になり始めた。通常、男性が用を足している間は、小便小僧の像を想像して貰えばわかる通りあそこを手で支えている必要があるので手は殆ど動かす事はない。しかし、隣のオジサンは何やら右手を何度も少し上げたり下げたりを繰り返している。ブツブツ何か独り言の様な事も言っている。少々気味が悪い。用を足している間の男は実はかなり無防備で、何かあっても動き回ったり逃げたり出来ない。間のついたては、背の高い僕には殆ど意味はない。もし変な人だと怖いので、取り敢えず少しだけ顔を右に向け、これ以上回らない所まで目玉を右に動かし、恐る恐る何をしているかチェック。

何もしていなかった...
僕が今まで培った知識と情報で理解できる範囲の事は、何もしていなかった...

え~~~~~!!!!??? マジで!?




オジサン、便器の水で、ち〇こ洗ってる・・・





そう、ヨレヨレスーツのオジサンは、右手を便器の中の水が出てくる所に何度も持って行き、その手で水をすくうと、独り言を言いながら、自分のあそこにパシャパシャとかけているではないか。

(このブログを読まれている清楚な女性の皆様へ。下のスケッチをご参照ください。)



いや、さすがに汚いって・・・マジで。洗いたいほど痒いの?何か病気でももらったか?いやーでも余計病気になるって・・・ 他にも数人トイレの中にいたが、この行動に気付いているのは、どうやら僕だけらしい。

注意点

1:まずは公衆便所の便器に素手を入れるべきではない。
2:その水でち〇こを洗うべきではない。
3:で、その手、どうするの?


とにかくその場を1秒でも早く離れたかったので、用を終えた後、急いで手を洗いにシンクへと向かった。2つあるうちの向かって右側は使用中。左側、つまりオジサン側は空いている。どうしようか考えていると、ついに恐れていた事が起きた。”おててブルブル” である。そのオジサン、濡れた右手についた水をはらう為、ブルブルと激しく右手を振り出したではないか。

うわ、ちょっと、マジで、だめだって! 
一滴でも当たりたくない!
見えない水滴を避けなければ!
気分はマトリックスで弾丸を避けるキアヌ・リーブス。

この魔人の攻撃に勝ち目はない。右肩から落ちそうになるカバンを抱えながら、手も洗わずに一目散にトイレから駆け出した。

無いとは思うが、もしも ”ここではこれが常識です。” と言われたら、それ以上返す言葉はなくなる。アメリカには多くの異なる民族が暮らしているので多様な人間に慣れているつもりでいたが、世界にはまだまだ色々な人がいるな、と改めて実感させられた。

心身共にどっと疲れを感じながら、その後何とか上海到着。
そこは想像以上に大都会だった。



下の写真の右端に黒く見える現在建設中のねじれた超高層ビルは、大きすぎて、街の外観を壊しているとしか思えず好きではなかった。




次回、”娼婦に買われる” 

乞うご期待。

2014年6月20日金曜日

中国出張-1: 猫パンチ

1年程前に中国のディベロパーから声が掛かり、それから話を進めて来た中国でのプロジェクトミーティングの為、上海から車で2時間半程走った所にある町へ行く事になった。詳細は明かせないが、140,000平米の更地にホテル、ショッピングモール、美術館、その他商業施設をプランして建てる建築プロジェクト。普段はインテリアデザインを主に行っているが、建築会社で働いていたため建物自体のデザインも行う。とかく外部や周辺への影響を主に考えられてデザインされる建築に対し、中身や人間との関係性、感情などにもっと気を配った建物を作ってみたいと考えていた。

また、建物と中身、全体のイメージなどが合っていない商業施設などが多く残念に思う事が多々ある。それは、それぞれの部門を個々に発注して行うケースが多いためでもある。今回のプロジェクトは、全体のブランディングと建築インテリアを融合させるため、厳選した知り合いの専門家を集め、香港の会社、CARDEA HOLDINGS LIMITEDの基に、インターナショナルなチームを構成した。

このブログにたまに出現する、中国生まれでLA在住、日英中国語が堪能なチームリーダーで、CARDEA HOLDINGSのCEO, Mさんがブランディングを行い、日本生まれで既にアメリカ生活の方が長くなった僕が、ベトナム生まれでサンフランシスコ在住の気鋭な建築家Tと一緒にプランニング、建築、インテリアの指揮をとる。上海在住でUCLAにも通っていた中国人のCさんが現地でコーディネートを行い、上海に最近オープンした高級モール、Kerry Centerのコンサルティングを行った上海のブランディング・マーケティング会社にも協力を依頼し、チームに入ってもらった。

とても大きなプロジェクトなため、自分を奮い立たせながら大きな意気込みと共に夜中1時半のフライトを空港で待っていると、目の前に、機体に馬鹿デカいリボンを付けた猫が描かれた飛行機が到着。

HELLO...

K…KITTY

カウンターでチケットをもらった時から少々嫌な予感はしていた。しかし、まぁ飛んでしまえば外から見られる訳でもないし、”ま、いっか。” と思いながら乗り込んだ僕の想像を完全に覆すサンリオ+EVA航空の攻撃がここから始まろうとは、予想だにしなかった。

枕:キティーちゃん
ペーパーナプキン:キティーちゃん
目の前のテレビの映像:キティーちゃん
ゲロ袋:キティーちゃん

食事が出てくれば、
ナプキンホルダー:キティーちゃん
爪楊枝入れ:キティーちゃん
前菜のつけ添えのカブ:キティーちゃん
メインのつけ添えの人参:キティーちゃん











なんなんだ一体!ここはサンリオピューロランドか?
それとも、EVA航空はオジサン禁止なのか?

体中に猫パンチを受け続けグロッキー状態な上、LA時間では朝方だったので寝たかったが怖くて乗り越られていない壁がまだ一つ。
そう、ブランケットだ!この勢いでは、このビニールを開けて中のブランケットに大きくキティーが描かれていても何の不思議もない。しかし、それを掛けてこの俺がスヤスヤと眠りについているところを、横を通る他の乗客やフライトアテンダントに見られるというのか・・・?もし裏返して使っていれば、それはそれであからさまにキティーを意識していると思われて、かえって注目を集めてしまうかも知れない。最悪のパターンとして、ブランケットにはキティーの胴体だけが描かれていて、自分の体の上にかけると、自分がキティーにされてしまうというパターンもありえる!

どうしよう、使わないで寝ようか?でも寒い・・・

意を決して恐る恐るビニールを開け、中からグレーの柔らかいブランケットをそっと引っ張り出した。まず見えたのは”EVA AIRLINE"の文字。ゆっくりと開いて行くと、無地の状態が続く。
まだ油断はならない。もしかすると、これは裏側かも知れない。思い切ってバサッと開き、両面確認。

無地だ!勝利と共に、少々残念な感じを覚えたのは、きっとこの時点でサンリオに洗脳され、”キティーと一緒にスヤスヤ眠る42歳のおっさんが、もしかしたら少しかわいいと思って貰えるかも知れない” などと心のどこかで思っていたのかもしれない。

その時、一人のフライトアテンダントが、
"Sir, would you like another blanket?  (もう一枚ブランケットをお持ち致しましょうか?"
色々と確認していたので、これ一枚では寒いのではないか、と考えていると思われたらしい。
次のブランケットにキティーが描かれていたらとんでもない事になるので、丁重にお断り。

プロジェクトへの熱い思いは、猫砂を思いっきり掛けられて消沈、そして就寝。


次回 ”台湾空港のトイレに潜む魔人” 

乞うご期待。































































2014年4月5日土曜日

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ゆっくりとブログを書く時間が無い時が多いので、普段はフェイスブックで短めにアップデートを書こうと思います。宜しければ見に来てください。

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