2012年2月14日火曜日

横浜

土曜日の昼にあるレストランで横浜の散策マップを手に入れた。それを頼りに、午後から横浜の外人墓地へ。前回来たのは、もう20年以上前だと思う。周囲には、昔は気にもとめなかった歴史的な建造物が多くある。


横浜地方気象台。左側の新しい棟は、安藤忠雄氏の設計。特徴が無い様にも見えるが、プロポーションやコンクリートの質感は大変綺麗だった。



山手十番館。明治百年際を記念して昭和42年に建てられた物らしい。中はフレンチレストランと言う事で、今でも綺麗に保たれている。



山手資料館。昭和42年に建てられた後、52年にこの場所に移築されたそうな。


山手聖公会。1931年、J.H.モーガンの設計。2005年に火事で損傷を受けたが、その後復興された。


戦争中にも爆撃で被害を受けている。



電話ボックス。入り口のガラスには ”自動電話” と書かれているのが面白い。



エリスマン邸。設計者はフランク・ロイド・ライトの弟子だったチェコ出身のアントニン・レーモンド。


ダイニングルーム。


3角形の支えなどは、師匠から受けた影響だろう。



こういう角の使い方や線の運び方も、ライトの影響と思える。




外人墓地をはさんで元町の反対側へ少し降りて行くと、小さな公園が。実はここがキリンビール発祥の地。


大きなモニュメントは、今では子供達のサッカーの練習相手に・・・


ちょっと思い立って、母校へ行ってみる事にした。この辺は有名女子高が数多くあり、朝の電車の中は99%女子、1%男子なんて事もたまにあった。もちろん女性専用車両なんて物は当時はない。


戦前からあるこの学校は、現在横浜で一番古い建物とも聞いた。今年の終わりに向けて建て直しという話も。


2年生の時の教室。

塞がれている壁の穴は当時からあった。そこから隣のクラスを覗いていた思い出がある。



帰りに校門をくぐると、目の前にランドマークタワーが見えた。確か入学当時はベイブリッジが完成間近で、部活を終えて教室で着替えている時に、よく窓から見ていた。

やっぱり横浜は良い。異国の情緒が漂うこの町は、18年間過ごした日本での唯一の故郷。

2012年2月5日日曜日

週末

今年は前厄と言う事で、昨日の土曜日は高校時代からの友人と共に厄払いに行って来た。

その後、関内の歴史あるバーへ。港町横浜の風情が漂うとても雰囲気の良い場所だった。隣にいたのが綺麗な女性ではなく、元ラグビー部の友人だったのがとても残念。18年間過ごした横浜は、やはり故郷だと感じる。





その後、二人で野毛にある小さな飲み屋さんへ。おかみさんが、座っていた猫をどけて僕の席を作ってくれたのは愉快だった。


高級スナック、プードル?? どこから来たんだ、この灰皿・・・


ハイエンドななレストランも好きだが、こういう気取らないご飯はとても良い。レバニラ、蒸し鶏、豚の胃袋。どれも美味しかった。




今日は日曜日。朝起きて少しのんびりしている時に、プロジェクトの為のアイデアを急に思いついた。スケッチをして、適当に服を着て、新宿の東急ハンズへ急いで出発。 




またテスト様の素材を買い込んで来た。良いアイデアは一生懸命頭で考えても出て来なく、急に思いつく時が多い。”行けるかも!” と思い出すと楽しくて仕方ないが、大体いつも途中で問題点も思いつく。

毎回これの繰り返し。

2012年2月4日土曜日

The Spice Table - Best New Restaurant in LA

日本に来る際に、LAの空港で何気に手にとって見た雑誌、"Los Angeles"。ロサンゼルスの情報や流行などを発信している。今回は "ベスト・ニュー・レストラン" を特集としていた。 


ページをめくると、去年ロサンゼルスのダウンタウンにデザインした、The Spice Table も選ばれていた(ブログリンク)。


ビルが100年前の物で色々と規制がうるさく、約2年間、役所から工事許可を得るため、そして工事終了後の検査をパスする為に頭を悩まされ続けたが、こうしてビジネスが上手く行っているのを見ると頑張って良かったと思える。

彼らのウェブサイトをチェックすると、この他にも数多くのメディアに取り上げられていた。
The Spice Tableのホームページ

次に行った時にビールぐらいおごってくれないかな。

図面をほぼ一人で書き上げたえりかさん。現場でノートをとったり、天井照明を作ってくれたなつこさん。おつかれさん。

2012年2月2日木曜日

またまた挑戦

昨日の某電気メーカーさんとのミーティングで、我々が望んでいる空間を作り出す事が少々難しい事が判明した。内容はまだ公表出来ないが、今までその環境下でテストした事が無い、やってみないと判らない、難しいでしょう、という事で、終了した。

とても皆協力的で助かるが、コスト的にも大きな問題がある上、営業してから問題が頻繁に発生すると困ってしまう。

日本で言われる ”難しいでしょう” は、
”It's so difficult, but possible." ではない。
"It's not possible." を示す。
数年前に、”難しいのは判ってるけど、出来るの?出来ないの?”と聞いてしまった時に学んだ。


出来ないとか、判らないと言われるとワクワクしてくる。
”マジで?絶対?” とすぐに思ってしまう。

考え方や視点を変えて、もっと効果的で面白い物が創造できないかと頭がグルグル回りだす。色や形ではなく、僕にとってはこの部分が ”デザイン” の大きなポイント。今回はさらにこれで数百万円浮かせる事も視野に入れている。

アメリカにいれば、直ぐに面白い材料探しにホームディポーやIKEAに飛んで行くのだが、今回は渋谷の東急ハンズに。この辺りを歩くのは何年振りだろう。

そして・・・道に迷う・・・
しかしここは渋谷。かわいいショップの店員さんに道を聞くなど出来ない。田舎者に思われてしまう。ここはひとつ、日本語があまり話せない外国人の振りでもするか?アメリカではタイ人にたまに間違えられるし・・・

”すいません。東急ハンズ、どこでしたっけ?”

結局、工事現場で交通整理をしていた優しいおじさんに道を教えてもらった。

”どこですか?” ではなく、”どこでしたっけ?” と、前に行った事がある事を小さくアピールしながら・・・。


階段を昇ったり下ったり、他の階から持ってきた商品を照明機器コーナーで勝手に色々試したり、時間を忘れて3時間半歩き回った。

ん?どの階でも視線を感じる。
気が付くと、スーツ姿の店の人が遠目からずっと見ている。

盗まないって、こんな物・・・

おたま。


プラスチック製の装飾品。


虫眼鏡のレンズ。


来週の月曜日に、これらをショールームに持参してテストする。

今は午前6時半。今日はミーティングは午後からだし、3時間程眠れたから結構元気。

2012年2月1日水曜日

またまた帰国

1月30日。午前11時半の飛行機でロサンゼルスを出て、またまた日本へ。アメリカ生活20年の中で、今までに無いパターン。ここ3ヶ月、毎月1回帰国している。




前回は某米系航空会社を利用。今回はANA。サービス、ご飯、シート、全てにおいて比ではなかった。さすが日系。

途中お腹が空いたら美味しそうなどんぶりまで頼める。



ハーゲンダッツのアイスクリームがデザートに出てきたが、これだけが唯一の汚点だった。カッチカチに凍っていて、全くスプーンが入らない・・・

早く食べたいのに・・・しばしお預けをくらう。


成田から宿泊予定地の赤坂までバスで移動。途中、東京タワーが真横に見えた。久しぶりにこんなに近くで見たかな。


毎回の事でもう慣れたが、着いた日の夜はいつも時差ぼけで1時間しか眠れない。飛行機でも一睡もしないでずっと映画を見てるので、約48時間ずっと起きている。

仕方なくアメリカ向けの仕事をしていたら、また勝手に夜が明けてしまった。
バルコニーからの景色。直ぐそこに東京ミッドタウン。



10時から銀座の現場での打ち合わせ。


今回奇跡的なのは、このプロジェクトに関わっている男性の平均身長が184.5cmと言う事。

不動産業者さん:180cm
僕: 184cm
クライアントの役員の方: 186cm
工事業者さん: 188cm

皆日本人としてはデカい!


今回日本で改めて思った。この国でビジネスが迅速に進む大きな理由の一つに、公共交通機関の発達がある。電車は時間通りに来て、目的地の直ぐ傍まであっという間に送り届けてくれる。素晴らしい。ミーティングの度に、車で予測不可能な渋滞の中を走らなければならないロサンゼルスでは、考えられない事だ。

日本の冬は寒いけど、やはり冬は寒いほうが良い。情緒がある。

ロスでは出発の前の日まで半袖を着て、車の中では暑くてクーラーをかけていた・・・

2012年1月6日金曜日

午後4時30分 金曜日

午後4時を過ぎると、オフィスの至る所にストライプの影が出来る。










40分程でこの影が消えると、部屋の中で明るいのはコンピューターの画面だけ。部屋の中がぼやけて来る頃、画面上の物が鮮明に見え出す。




そして静か。









ただそれだけ。

2012年1月3日火曜日

Happy New Year! - Malibu

明けましておめでとう御座います。

今年はアメリカ国内は勿論の事、時間のある限り、日本を始め海外でのプロジェクトも進めて行く予定。取り敢えず今のところ、1月にラスベガス、2月と3月にはそれぞれ1週間程日本に出張予定になっている。

不況と言われる中でも、ビジネスを前に押し進める力のある方々と仕事をさせて頂くと、大変刺激になる。

さて、昨日は振り替え休日だったがじっとしておれず、以前お話のあったお菓子屋さんのクライアントがマリブにお店を出していると言うので、挨拶も兼ねてMalibu County Mart(リンク)へ。前に訪れた時から拡張されて大きくなっていた。駐車場は車でいっぱい。土地柄、裕福な人が多いのでそれっぽい感じの人達がカフェでコーヒーを飲んだり、ショッピングしながら犬を散歩させたり。

山を背にした低い建物が並び、のんびりと歩いているだけでもとても気持ちが良い。







カリフォルニアっぽいモダンなJames Perseのブティック。


店内の一角。店員に見つからない様に急いで撮ったのでちょっと入りきらなかった。





色々な店が並ぶ中、一番目を引いたのがこのセレクトショップ。



入り口にガードマンがいた為店内の写真は撮れなかったが、外装に使われているこの木の質感は素晴らしい。日差しの強いこの場所で、綺麗にこれらの木を保持して行く為には毎年手入れをし続ける必要があると思う。ひび割れが起きれば、外壁が隙間だらけになるだろう。鉄の大きなスライディングドアのサイズと錆びた感じがまた良い。中はモダンに白で統一。外装とのギャップで外と中がお互いに助長しあい、とても格好良いコントラストを生み出している。


これは帰りがけに撮った写真。マリブからサンタモニカを見た物。地面近くの黒い空気の層は、言わずと知れたLAの大気汚染・・・




これを見たら綺麗な空気が吸いたくなって、山の上へと避難。

トパンガ・キャニオンの上から。



真ん中にポツッと見えるのは誰かの豪邸。


渓谷の中に豪邸が点在する。山の間から見えるのは太平洋とカタリナ島。



毎日こんな景色が見れるのは羨ましいけど、トイレットペーパー1個買いに行くのも大変そうだな。