2012年3月4日日曜日

HOT STUDIO ALL5

初めての日本でのプロジェクト、HOT STUDIO ALL5。高温多湿のホットヨガ。工事は着々と進んでいる(はず・・・)で、3月22日にオープニングリセプション。場所は銀座5丁目、エルメスの後ろ。

最初お話を頂いた時は、どんな物を作れば良いのか少々迷った。21年も日本を離れ、日本でプロジェクトをした事が無い。それどころか、高校生時代に山崎パンで鏡餅を作ったり、蕎麦屋の出前をスーパーカブでしていた以外は、日本で働いた事すらない。

わざわざ不都合な海外のデザイナーを雇って、後に面倒に思われる事も危惧したが、それ以上に ”やってみたい” という思いの方が強かった。いつもアメリカのプロジェクトをデザインする時は、日本人としての感性が自分の血の中に流れているから、どんなに奇抜な物をデザインしてもきっとまとめ上げてくれる、と信じてペンを持つ。今回はその逆だった。アメリカでしかデザインの教育を受けていない上に、色々な国の人達と一緒に仕事をして来た。その中で知らずに培った何かが、きっと自然に出て来てくれるはず。そう思う事にした。

今回のプロジェクトの大きな特徴は、スタジオ内の壁4面に映像を映し、空間全体で作り上げた環境で人を包み込むという物。

昨年の12月、一人のオフィスで久しぶりにゆっくりとコンセプトを考えた。インテリアデザインと言っても、昔から本当に興味があるのはインテリア・アーキテクチャー。装飾を活用するのではなく、壁や天井などの建築要素の点、線、面を使って空間に表情を与えたり、人の感情をコントロールする様なインテリアを作ること。もう一つとても興味があるのが、光の使い方。

このプロジェクトの特徴の”映像”は光として、”熱”は温度として人に感知され、そして、それらが人を包み込む。

そこから思いついたのが、天井からの照明で採光するのではなく、また、ペンキや壁紙の色で着色する事もせず、壁などから出てくる優しい光で空間全体を包み込み、フェードアウトして行く光や影を用いて壁に深みや色を付ける。そして、その光の色によって人の体感温度をコントロールするという事。

リセプションエリア。


スタジオへ続く光の通路。

今週後半から設計管理をしに日本へ行く予定。このプロジェクトの誕生までは、クライアントの志村なるみさんのFacebookページにて更新されている。毎朝オープニングまでの日数を見ると、1日づつ減っている・・・当たり前だが、”ドキッ”とする。

ロゴも含めたブランディングは、最近このブログによく登場するRISNの
丸田力也さん。

まだ幾つか課題は残っているが、何にでも必ず解決策はある(はず・・・)。

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