2011年9月3日土曜日

30年前の灯り

また自宅の書斎で探し物をしていたら、小学生の時に祖父から貰った小さなライトが出てきた。小学生って事は、もう30年位前か。以前ブログに書いたSEIKOの腕時計にしてもそうだが(記事リンク)、物持ちが良いらしい。

とりあえずオフィスに持って行った。


ちょっと写真がぼけてしまったが、懐かしい”ナショナル”のロゴが。”ナショナル”はパナソニックの前身で1918年に創立された松下電気器具製作所が立ち上げたブランドだそうだ(Wikipedia調べ)。創設者は言わずと知れた松下幸之助氏。

スイッチを入れても光る事はもうなかったが、なんだろう、この昭和のデザインに惹かれてしまい何としてもまた光らせてみたくなった。

中を開けてみると、これまた懐かしいナショナルのアルカリ電池が・・・液漏れしまくっている。


作りは簡単で、上部に豆電球とスイッチがあり、下の金属ケースに入る単三電池2本で点灯させる。問題は、電池ケースも豆電球も電池の液漏れのために白い粉と青さびで覆われていること。電球自体も切れていないか、また、スイッチが壊れていないかも確認しないと。



まず、電球を取り出し白い粉をやすりで削り落とした。ガラス部分の中を見る限り、フィラメントはまだ繋がっているので切れてはいない様だ。(注:アルカリ電池から漏れ出た液(水酸化カリウム)が固まると白い粉(炭酸カリウム)になり、触るだけなら緊急な害は無いらしいが、念のためきちんと手を洗うこと、と書かれていた。リンク


何度かの研磨の後に、クリップと電池を使ってまだ点くかをチェックすると、お、光った!
(注:使用する電池の種類によって、クリップが熱を得て熱くなるので、素手で触る時は注意が必要。)


赤い小さなレバーがスイッチなのだが、次はこれが壊れていないかをチェックするために、またクリップを使ってスイッチの金属部分に流電。これも、何度かの調節の後に成功!スイッチはまだちゃんと機能する。


と言うことは、電池ケースの底に入っている2つの電池を繋ぐ金属に問題があるのか。それを調べる為に、2本の電池の底をクリップで繋ぎテスト。


お、点くじゃん。


と言うことで、電池を繋ぐ部分の錆を削ったり、接触をよくする為にちょっと引っ張り出したりと調整を加えたりしているうちに、気が付くと小1時間過ぎていた。

時計を見ると6時15分。6時30分から会食があるので、着替えて早く出かけないと・・・。

確実にやばい。

これで点かなかったら今日はもう無理。でも途中で止めるのは性に合わない。頼む、点いてくれ、とスイッチを入れると。


点いた!

上部のプラスチック部分もやさしく光っている。





30年前の昭和の灯り。

オフィスのファイルキャビネットの上に、またお気に入りの物が一つ増えた。


そして、見事に会食には遅刻した。

Hiroki

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